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メチレン架橋[6]シクロナフチレンの合成と性質

Synthesis and Properties of Methylene-bridged [6]Cyclo-2,6-naphthylene

Nobushige Kai, Hideya Kono, Akiko Yagi, Kenichiro Itami, Synlett 2022, accepted. DOI: 10.1055/a-2009-8219

シクロパラフェニレン(CPP)はベンゼン環がパラ位に繋がった大環状π共役炭化水素である。我々は2020年、ピラー[6]アレーンの変換により、6個のベンゼン環およびメチレン炭素からなるメチレン架橋[6]CPP([6]MCPP)の合成に成功した。[6]MCPP5員環構造をもつナノベルトであり、[6]CPPと性質を比較して大きな歪みを有することや小さなHOMOLUMOギャップをもつことを明らかにしている。本論文では、ナフタレン環をもつメチレン架橋ナノベルトであるメチレン架橋[6]シクロナフチレン([6]MCN)の合成と性質を報告している。6個のナフタレン環で構成されるピラーアレーンであるプリズム[6]アレーンを出発物質とし、3段階の変換を経て[6]MCNの合成に成功した。理論的・実験的両面での性質評価を行い、[6]MCNは[6]MCPPに比べ小さなひずみエネルギーを有することや高い蛍光量子収率をもつことを明らかにした。[6]MCPP合成法は他の芳香環をもつメチレンベルト合成にも有用であることが示唆され、今後本手法によって様々なナノベルトが合成されると期待できる。

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