Katsuaki Kawasumi, Kenji Mochida, Yasutomo Segawa, and Kenichiro Itami
Tetrahedron, 2013, in press. DOI: 10.1016/j.tet.2013.01.037
我々はすでに、パラジウム/オルトクロラニル触媒系が様々な多環性芳香族炭化水素のC-Hアリール化に有効であることを見出しており、これまでにピレン・フェナントレン・フルオランテン・コラニュレンのアリール化を報告している。今回我々はペリレンに同様の反応条件を適用することで、位置選択的C-Hマルチフェニル化生成物である3,4,9-トリフェニルおよび3,4,9,10-テトラフェニルペリレンを1段階で合成することに成功した。X線結晶構造解析より、フェニル基同士の立体反発によってペリレン環がねじれることを発見した。